お知らせ
代表メッセージ
種の会では「みんなでみんなをみていく園づくり」を大切にしています。
子どもの立場を尊重し、大人と子ども、大人どうし、子どもどうしの関係性を再構築すること。新しいかかわり、新たな保育の意義を創造し、理解しあう園にすることを、みんなで一丸となって取り組んでいます。
あなたの得意な分野はどんどん伸ばして頂き、苦手な分野はお互い様で助け合います。
種の会の理念に賛同いただける方は、ぜひ種の会で一緒に働きませんか?
社会福祉法人種の会 理事長 片山 雄基
考え方
1人ひとりが主役!
それぞれのいろに輝こう!
素晴らしい保育とは、保育に対する考え方や方法が保育者集団で共有されていることと考えています。
そして生涯を通じて学び続けることで、私たち自身の心が豊かになれると信じています。
運営理念
「みんなでみんなをみていく園づくり」を大切に同僚性の向上に努める。
―私たち一人ひとりが作り手です―
「みんなでみていく」とは
園の職員だけでなく地域ボランティア・学生ボランティア・専門機関など、子どもに関わる人々の輪を広げる実践を意味します。
「みんなをみていく」とは
園児だけでなく、地域の子育て家庭全般に広げて、関わる内容(関係性)を深めていく実践を意味します。
「みんなでみんなをみていく」とは
人の輪を広げ、関わる内容(関係性)を深める手立てや方法に対して、専門性を追求する実践で、これによって、保育園の社会的価値を高めます。
あそび・活動
主体的に行動できる子どもに
①自分の選んだコーナーで遊ぶ
コーナー遊びは年齢関係なく、それぞれ自分が選んだコーナーやエリアで「気の合う者」どうしで遊びます。子どもの選択に任せることは、自発性を促し、情緒の安定や主体性を育むうえでとても大切です。「今日はこの遊びをして、明日はこれをしよう」「明日も続きをしよう」と自分で考えて見通しを持つ子どももいます。
②異年齢での活動
コーナー遊び以外にも、リズムやごっこなどのテーマのある活動も異年齢で行うことがあります。年少児は年長児たちから刺激を受けてどんどん活発に、年長児は年少児に一生懸命伝えようとする姿が見られます。こういう経験は保育園だからこそ。異年齢でありながら、同じテーマで一斉活動をして過ごす『縦・横の関係』を、バランスよく立案していくことを心がけています。
③サーキット運動
「身体機能を高めることによって身体的なバランスが良くなると、精神的にも自分をコントロールする力が備わるのではないか」という仮説があり、乳児の頃からサーキット運動を毎日行っています。いつもある固定遊具ではなく、何もない園庭や遊戯室に巧技台やマットなどで滑り台や障害物の周回コースをつくり、みんなで何周も繰り返します。サーキット中は毎回同じ順で音楽を流し、始まりと終わりが曲でわかるようにします。この基本を崩さないことで、言葉の指示がなくても動けるようになり、自立を促し、意欲の維持にもつながります。
④自然物・本物にこだわります
1日の大半を過ごす園の室内環境については、季節感のあるものを置いて、落ち着きを与えたいと心がけています。花や緑など植物を身近に感じてもらうために、松の枝やどんぐりなど本物の材料を使ってオブジェを作ってみたり、写真を飾る枠を作ったりします。そしてそれをいつも子どもの目に触れる場所に置いています。いつも同じ場所に同じようなものがあることは、子どもたちに安心感を与えます。
取り組み
①さまざまな行事
大人が作ったもの・考えたものを『させる』のではなく、子どもと対話しながら作り上げていきます。いつもと違う経験の中で、たくさん考え・学ぶことができます。
②ビュッフェ式給食
当番とのやりとりを大切に実施しています。同じ年齢でも、体の大きさや登園時間の違いがあります。1人ひとりが自分の食べられる量を、自分の意志で伝えられるようになってくれればいいなという願いを持っています。
③みんなでつながる仕組み
栄養士による食育・看護師による歯磨き指導など、保育士と栄養士・看護師が職種を越えて連携し、活動をしています。園内だけではなく、姉妹園で行うこともあります。また消防署や図書館、お菓子屋さんなどを訪問し、地域の方を交流したり、ボランティアの方に園に来てもらい、昔の遊びを教えてもらったりします。地域の中の園として、いろんな人と関わり、子どもを取り巻くみんなでさまざまな角度から子どものことを見ていきます。
求める職員像
子どもの行動の意味を
理解しようと努める保育者集団
乳児の噛みつきや引っ掻き、幼児どうしのケンカやトラブルはどの園でもよく起こります。そのとき保育者は、善悪や道徳的に判断し対応しがちですが、そこにはその行為に至った理由が必ずあるはずです。理由や背景などの過程や物語を把握し理解しようと努め、それぞれの子どもの気持ちに寄り添いながらかかわることが、保育者のとても大切な態度なのです。
保育スキルの向上に努める保育者集団
子ども集団に寄り添ったり、見守ったりすることは大事ですが、それだけでは保育とはいえず、保育者の意図が必要です。保育者本位で押しつけることではなくて、子ども主体と保育者主体は相補の関係で成り立っています。子どもたちと対話し、また子どもどうしがしっかり対話して、意図されたことをいかにおもしろく感じて取り組めるように創意工夫する事が何よりも大事です。そのためには、個々の保育者の努力は当然ですが、それ以上に管理職の指導力、マネジメントの力量が問われます。それが園全体の風土や文化をつくりあげ、保育者集団のスキルの向上に寄与します。
自分が変われば周囲も変わる
という姿勢で仕事に挑む保育者集団
より良い保育をめざして、保育者は、理念や実践事例、保育の方法などの研修を受けて学ぼうとします。しかし、保育は個々の保育者自身の心持ちや感情によって大きく左右されるという重要な側面があります。自分の心の中にある“偏ったり傾いたりしている感情に気づくもうひとりの自分”の存在が欠かせません。自分の気持ちや感情を整える努力をすることで外の世界が変わることは保育の世界に限った事ではなく、人間社会に共通する哲学的、宗教的な法則かもしれません。
民主主義の担い手として
しっかり話し合いができる保育者集団
保育の世界では「保育指針」をはじめ、多くの専門書に『子どもの健全な育ちをめざす』ための文言が並んでいます。一方、それを担う保育施設は閉鎖的な環境にあります。子どもの健全な発達は、管理職と保育者集団の健全な関係が前提で成り立つものです。園内の問題点や課題をより多くの保育者で探り出し、有意義な対話や協議を行い、解決をめざす運営を通して、人権擁護の立場にたった適切な保育を営むことが使命だと考えられます。端的にいえば、民主主義的な園運営、園風土の醸成が大切であるということです。