活動ブログ
2020年2月21日~3月20日までの様子
2020年3月25日 水曜日カテゴリー: 園の取り組み
『食でつながる』
はらだ乳児園の食事とおやつは、なかはらこども園で調理したものを搬入・提供しています。食事とおやつは、子ども達の毎日の楽しみのひとつです。「今日のご飯なに?」「デザートある?」「おやつは?」「おかわりはあるの?」などと、子ども達からいつも質問がでます。しかし、はらだ乳児園の子ども達は、自分たちが食べている食事とおやつがどんな風に作られているのかを知りません。そこで、保育者と栄養士で相談し、ある企画を考えました。
8~11時の間、なかはらこども園の調理室をビデオ撮影し、それを12分間のVTRに編集しました。それを子ども達に見てもらおうというものです。VTR上映の日。部屋の電気を消して、椅子を2列に並べてTVモニターの前にみんなで座りました。まるで映画館のようです。VTRには、200食分の大量の野菜や魚、華麗な包丁さばきの調理士の姿、家庭では見ることのない大型のコンロや鍋、食材を納品する業者さん、アレルギー児・離乳食児の安全や衛生面に配慮した栄養士の仕事ぶり、三輪自転車で食事をはらだ乳児園へ運び盛付けをする様子、そしてそれを食べている自分達の姿…、子ども達は野菜の名前を言い当てたり、自分の姿を見つけて喜んだりしながらVTRを見ていました。
VTRを見終わった後、「調理室の先生に会いに行こう!」と、なかはらこども園を目指して出かけました。「こんにちは」と調理室の扉を開けると、さっきVTRで見た人達が中から出てきました。子ども達は、初め目を丸くして栄養士の顔を見上げていましたが、栄養士が優しく話しかけると、子ども達の緊張がとけて会話がはじまりました。栄養士「今日のお食事はカレーライスだよ。みんな好き?」Sくん「カレーすき!」栄養士「みんなは、いつもおかわりするの?」Kちゃん「おかわりするよ。」栄養士「みんなは、なんのお食事が好きなの?」子ども達「カレー!」「ごはん!」「おやさい!」栄養士「今度、みんなにお料理のお手伝いをお願いしてもいいかな?」子ども達「いいよ!」栄養士「嬉しい、ありがとう。」はらだ乳児園の子ども達と栄養士が顔を合わせて会話を楽しみ、つながる時間でした。
後日、はらだ乳児園に栄養士から手紙と玉ねぎが届きました。手紙には、「おやつに玉ねぎを使いたいので、はらだ乳児園のみんなに皮むきのお手伝いをお願できますか?」と書いてありました。2歳児は、手紙の内容を聞いてすぐに理解し、「いいよ!」「できるで!」とやる気満々です。早速皮むきに取りかかりました。外側の皮から真剣な表情でむいていきます。子ども同士で協力して作業を進めたり、むいた玉ねぎを友だちのものと見比べたりする姿もありました。1歳児も細かい指先の運動が上手になって、時間をかけて最後まで自分で皮をむいたり、保育者と一緒に皮むきをしました。むいたばかりの玉ねぎ14個を、みんなでなかはらこども園に届けました。栄養士から「持ってきてくれたの?ありがとう。」「上手にむけてる、すごい!」「これで美味しいおやつを作るね。」と、ねぎらいの言葉をもらい、誇らし気な子ども達です。
3時のおやつは「バター醤油スパゲッティ」でした。子ども達のむいた玉ねぎがたっぷりと入っていました。「こじませんせいがつくってくれた。」「おいしい!」「おかわりあるの?」と子ども達。美味しさひとしおの一品でした。 栄養と愛情がたっぷり入った食事とおやつを食べて、心も体も元気に大きくな~れ!
2020年1月21日~2月20日までの様子
2020年2月27日 木曜日カテゴリー: 園の取り組み
『つながって広がるあそび』
1月末にトイレットペーパーあそびをしました。 子ども達(特に1歳児)は、普段からティッシュやトイレットペーパーを引き出すのが好きです。出来ることなら永遠に引っ張っていたい…しかし、タイミングよく「もったいないからね。」「チョッキンしてね。」と保育者の言葉がけが(笑)。子ども達は、徐々に適量を覚えて、ティッシュ、トイレットペーパーを上手に使えるようになってきました。
しかし、この日だけは治外法権です。「トイレットペーパーで思う存分楽しんじゃおう!」と、トイレットペーパー3ロールを部屋に用意し、子どもが自由に引き出せるようにしました。子ども達は最初、「???」「どうやってあそべば…」の表情で状況を見ていました。そこで1人の保育者がトイレットペーパーの端をもってグイーン!と長く引きだし、心の赴くままに大胆にあそんで見せたのです。「ああ、なるほど。」「そういうことね。」と子ども達。今度は、子ども達からトイレットペーパーに手を伸ばして、長く引っ張ったり、細かくちぎったり、体にまとったり、頭に乗せてお化けごっごをしたり…歓声を上げながら楽しみました。あそびの中で保育者と子ども達が愉悦感を共有し、心通わす時間でした。
これは、トイレットペーパーの無駄遣いでは?いえいえ、そんなことはありません。
この日にあそんだトイレットペーパーは、別の日に感触あそびにの材料になりました。トイレットペーパーに水のりを加えてこねていくと、トイレットペーパーがトロリと溶けて、不思議な感触の粘土に変身しました。子どもたちは、夢中になって手を動かし、色んな形と大きさの団子ができました。団子は園前で天日干しにし、「どうなるかな~?」と子ども達と楽しみに眺めました。団子は1~2日で乾くと思いきや、それがなかなか乾きません。お散歩にいく前後に、「もう、かわいた?」「なんか、いろかわってきたね。」「まだ、ぬれてる。」と未確認物体の行く末に興味津々の子ども達でした。 毎日天日干しを続けること2週間、ついにカチカチの団子になりました。「このお団子をどうしましょう?」子ども達と保育者で相談し、絵の具で色を塗ることにしました。ピンク、水色、黄色の3色を用意すると、一色で塗る子や混色して新しい色を作る子と様々でした。2歳児も1歳児も筆を上手く使って、思い思いに色付けをしました。
この団子の行く末は…?
次の朝、子ども達がはらだ乳児園に登園してくると、ままごとコーナーの棚に「おだんご」置き場が完成していました。すぐ側には、トレイやボールやザルなど、新しいキッチンツールも置かれています。子ども達は、目を輝かせてすぐにままごとをはじめました。 子ども達は最近一段と言葉のやりとりが活発になり、ままごとの世界も大人同士の会話を聞いているようなリアリティです。団子を使ってお店屋さんを開いたり、弁当箱につめてピクニックをしたり、赤ちゃんの離乳食にして食事の介助をしたり、場面設定も本格的です。家庭の風景やご両親の姿、子ども達が今まで経験した事、そして私たち保育者の言動がよく見えて、本当に面白いです。
さて、トイレットペーパーから始まったドラマは、どこまでつながり広がって行くでしょうか。
2019年12月21日~2020年1月21日までの様子
2020年1月24日 金曜日カテゴリー: 園の取り組み
<獅子舞>
正月休みが明けて、今年初めてのはらだ乳児園。子ども達は、「おとしだまもらったよ。」「おじいちゃん、おばあちゃんのお家いった。」「エビいっぱい食べた。」などと、家庭での出来事を嬉しそうに聞かせてくれました。
室内で新聞紙あそびをしていると、どこからともなく、“お囃子”が聞こえてきました。「なんか音する。」「これ何?」とあたりを見回す子ども達。すると、玄関から獅子舞が登場しました。興味津々に見つめる子ども、保育者の後ろや段ボールバスの中に大慌てで避難する子ども、獅子舞が怖くて身動きも取れずに大泣きする子どもなど、反応は様々でした。保育者が先陣を切って、獅子舞に頭を噛んでもらい、無病息災を祈ったり獅子舞にお礼を言ったりしていると、数名の子どもが「ぼくも」「ガブしてもらう」と名乗り出ました。おそるおそる手や頭を差し出すと、優しい甘噛みで応えてくれる獅子舞。仲良しになって、獅子舞とのスキンシップを楽しんだのでした。実に様々な反応で、正月行事に触れた子ども達です。
<園外保育>
王子動物園に行きました。この日は、1歳児と2歳児がペアになって手をつなぎ、動物園内を散策しました。2歳児のエスコートもあり、1歳児も自分でよく歩き、広い園内をぐるりと1巡しました。キリンの前まで来た時、キリン同士がケンカをしているようでした。それに気づいた子ども達が、「あっ!キリンがケンカしてる。」「痛いって言ってる。」「2人であそべばいい。」などと意見を出し合い、キリンのケンカを仲立ちしようとしているのでした。子ども達の体も心も大きく成長しているのを感じた動物園巡りでした。
<カブの収穫>
秋に種まきをして育てたカブを収穫しました。絵本『おおきなかぶ』をみんなで読んで、イメージトレーニングはバッチリと、プランターに向かった子ども達。「さあ、頑張ってカブをひっぱろう!」と意気込んで取りかかると、スルスル~、スポン…。現実のカブは少しの力で軽々と抜けたのでした(笑)。収穫したカブの大きさはそれぞれで、立派なものもあれば、実はなく葉っぱと根っこだけのもありました。採れたてのカブを水洗いして、ホットプレートで蒸し焼きにしました。保育者がカブを包丁でカットする際に、「ここで問題です。カブの中身の色は何色でしょう?」とクイズを出しました。「あか」「あお」「きいろ」「みずいろ」など色々な答えが返ってきました。包丁で実際に切ってみると、中身は純白。でも蒸し焼きにすると透明がかった白色に変化していきます。新しい発見とともにみんなでいただきました。やさしい甘みと柔らかい食感で、とても美味しいカブでした。おかわりも全てなくなり、子ども達に好評でした。
<お楽しみ会>
腹話術師の林志保さん(愛称:ライスちゃん)をお招きして、はらだ・なのは合同お楽しみ会を開催しました。人形のカズくんがスーツケースの中から登場すると、「ハッ」と息を飲む子ども達に静まり返った室内。しかし、ライスちゃんとカズくんの気さくなやりとりがはじまると、すぐに子ども達の緊張はとけて、笑顔と笑い声に変りました。カズくんからの質問に子ども達が自由に答えたり、カズくんのリクエストに応えて「パプリカ」をみんなで歌ったりして、次第にライスちゃん・カズくんと子ども達との会話に発展していきました。最後は、カズくんと握手もしました。子どもも大人も、腹話術の世界に引き込まれ、心躍るひとときでした。
2019年11月21日~12月20日までの様子
2019年12月23日 月曜日カテゴリー: 園の取り組み
11月後半になると、街の木々が一斉に落葉をはじめました。子ども達は、散歩先で落ち葉のじゅうたんを見つけると、一斉に踏みしめたり、葉っぱをすくって空に放ち、ひらひらと落ちていく様子を眺めたりして楽しんでいました。ある日、白画用紙とテープを持って散歩に出かけました。お気に入りの葉っぱを選んで白い紙に貼り付けてみることに。セロハンテープを使うのは初めての子ども達でしたが、粘着面を確かめたり、ねじれて再挑戦しながら、手先に集中して葉っぱを1枚1枚貼り付けていきました。裂け目のはいった葉っぱをセロハンテープで修理している子どもやどんぐりを貼り付ける子どももいました。子ども達の自由な発想と色とりどりの葉色が際立って、おもしろい作品集ができました。いまでも作品集からは桜のよい香りがしています。大人は、玄関まわりのはき掃除が大変な時期ですが、子ども達には、自然を感じながら遊ぶ事のできる絶好の季節です。
12月には、クッキングで「クリスマスケーキ」を作りました。2歳児が、①蒸しパンミックスと水を混ぜる、②生地をマフィンカップに絞る、③ホイップクリームといちごを飾るという工程で取り組みました。エプロンと三角巾を身に付けた子ども達は、やる気と緊張感いっぱいに慎重に取り組んでいました。1歳児は、その様子を憧れのまなざしで見つめていたのですが、いちごの飾りつけを最後に自分ですることが出来た時は本当に嬉しそうでした。蒸しパンにホイップクリームといちごを乗せたシンプルなケーキですが、出来立てでふんわり温かいクリスマスケーキは抜群の美味しさでした。クリスマスケーキを味わった直後は、ままごとコーナーでケーキづくりごっこが早速始まりました。
最近、子ども達が体力アップしているのを感じます。散歩では長い距離をしっかり歩けるようになり、室内でも、サーキット、体操、表現あそび、リトミックなど全身を動かすあそびが大好きです。体を十分動かしてあそび、栄養満点の給食とおやつをモリモリ食べ、休息を十分にとるメリハリのある生活リズムと、手洗い・薄着の励行で、風邪に負けない丈夫な体づくりに努めます。
2019年11月1日~11月20日までの様子
2019年11月27日 水曜日カテゴリー: 園の取り組み
紅葉が目に鮮やかな季節となりました。今月のお弁当日は、年齢別に分かれて園外保育をしました。
1歳児は筒井公園に行きました。はらだ乳児園からは距離のある公園なので、行き帰りはバギーに乗って移動し、公園内でたっぷり時間をとってあそびました。広い砂場では、スコップで砂を掘ったり、型抜きをしたりして、砂の感触を楽しみました。大型遊具も大人気でした。高いところに登ったり、すべり台を滑ったり、階段を昇り降りしたりと、繰り返し繰り返しチャレンジして体を動かしていました。お弁当は、はらだ乳児園に帰園していただきました。子ども達にとって、月1回のお弁当日は特別なものです。自分のお弁当を見つけた時、お弁当の蓋をあける瞬間の嬉しい表情は何とも言えません。お家の方が早起きをしてこしらえてくれたお弁当から愛情を感じるからでしょうね。
2歳児は、電車に乗って須磨水族園に行きました。 出かける前に「でんしゃにのって」という絵本(とよたかずひこ著)をみんなで読んでから出発しました。自分のリュックを背負い、友達と手を繋いで歩き出した子ども達は、普段より口数少なめでした。嬉しさと緊張が入り混じった表情で電車に乗り、みんな静かにお行儀よく座席に座っていました。須磨水族園につくと「海の散歩道」というスロープを通り、イルカライブの観覧席までみんなで歩きました。薄暗いスロープを皆でくっついて歩いたり、イルカショーでクイズに答えて手を挙げたり、イルカの大ジャンプに歓声をあげたりして、存分に楽しみました。お弁当タイムでも、リュックからレジャーシートを出して広げたり、お弁当を自分で食べたり、自分のタイミングでトイレ向かったりと、身の回りのことに自から進んで取り組む子ども達の姿がありました。先月にも王子動物園でお弁当を食べた経験が、子ども達の自信につながっているようでした。 しかし、帰り道になると朝からの緊張や疲れが出て、「歩きたくない!」「抱っこして!」と言う子どもがいました。そこで、みんなでカラオケ大会をしながら歩くことに。みんなで歌い、励まし合いながら道を進む内に、初めはベソをかいていた子も元気を取り戻し、最後まで全員で歩く事が出来たのでした。子ども達にとって大冒険の一日になりました。